概要
一般に工場で使用される圧縮空気はコンプレッサーで生み出されるが、アフタークーラーがついていても常温より高めの温度で吐出される場合がある。そのような圧縮空気も配管内を流れる間に、配管を介した外気との熱交換で冷却されて常温に近づいていく。
このとき、配管表面に弊社のフィンを設置するとどの程度熱交換効率が向上するのか、一例を熱流体解析を実施して確認する。
解析モデル・条件
解析条件
配管形状:50A配管 Sch10S 長さ1.06~10.6m
配管内 流入:乾燥空気、10.0m/s、50℃、0.7MPaG
流出:0.7MPaG流出面
配管外 無風(自然空冷)、25℃
フィン・配管材質:ステンレス(SUS304)
フィンと配管の間:接触熱抵抗有り
(空気厚さ60μm相当の熱抵抗)
フィン形状モデル(簡易形状)
フィン:フォールディングフィンOPFF
材質:SUS304 板厚:0.3mm
数量:10~100個(1060mmにつき10個)
フィン高さ:60mm 山数:31山
フィンピッチ:約6mm 奥行:1個80mm
解析結果
解析結果は以下の通り。
フィンを配管の外側に巻きつけるだけで、圧縮空気の出口温度の低下量が約3倍になった。
同じ温度になる長さを確認すると、例えば48.6℃程度になるのはフィン無し10.6m、フィン有り3.18mとなる。
したがって、放熱を目的とする場合の配管の長さは約1/3に短縮できる可能性がある。