概要
弊社で販売しているフィン部品には、配管内部に丸めて挿入することで配管内から配管表面への伝熱効率を上げられるIPFFシリーズがある。
配管内にフィンを設置すると、流体にとっては流れの妨げになるため、圧力損失は増大する。弊社のフィンはカスタム対応も実施しているため、山数を減少させた形状にすることでフィンによる圧力損失は小さくできる。
フィン数の変化によって圧力損失と伝熱量にどのような変化がおきるか、一例を熱流体解析を実施して確認する。
解析モデル・条件
解析条件
配管形状:25A配管 Sch10S
配管内 流入:乾燥空気、1.0, 3.0, 5.0, 10.0m/s、25℃
流出:大気開放
配管外 フィン設置部位:200℃ 高温部以外は断熱
フィン・配管材質:ステンレス(SUS304)
フィンと配管の間:接触熱抵抗有り
(空気厚さ60μm相当の熱抵抗)
フィン形状モデル(簡易形状)
フィン:フォールディングフィンIPFF
材質:SUS304 板厚:0.2mm 数量:5個
フィン高さ:11mm 山数:10, 20山
フィンピッチ:約4.4mm 奥行:100mm
解析結果
解析結果は以下の通り。※圧力損失は流入口と流出口の全圧差で取得。凡例は2つのグラフで共通。
今回、フィンの山数を半分にすることで圧力損失を1/2~1/3に低減しつつ、フィン無しと比べた放熱量は約3倍にできる可能性があると示された。
※20山フィンの放熱量はフィン無し時の約4倍。
カスタム形状では山数等を自由に変更可能であるため、希望に合わせた形状の検討・製作が可能である。