概要
成形金型の冷却用流体として、種々の事情から空冷方式を使いたい場合が存在する。一般的に空冷は水等の液冷に比べて放熱量が小さいため、生産性に影響することがある。空冷の冷却配管に対してフィン部品を設置するだけでどの程度の効果が期待できるか、熱流体解析を実施して確認する。
解析モデル・条件
解析条件
流入:乾燥空気、10m/s、25℃ 流出:大気開放 仮想樹脂:220℃固定
周囲条件:乾燥空気、初期条件静止(=自然空冷)、25℃、流れ方向に直交する方向に重力有り
フィン材質:アルミ(A1050) 金型材質:ベリリウム銅25合金 仮想樹脂:ABS樹脂
フィンと金型の間:接触熱抵抗有り(空気厚さ60μm相当の熱抵抗)
その他:対称形状であるため、モデルの半分を解析対象とした。
解析結果
・解析範囲内の配管内からの放熱量
素管:30W フィン入り管:95W
→ 本条件下、解析範囲内でフィン入り管の放熱量は素管の3倍以上となった。
・管の中心断面温度分布1
・中心断面温度分布2