概要
フライヤーとよばれる厨房機器には、パイプ内にバーナーの火炎を通して揚げ物用の油を加熱するタイプがある。パイプを介して火炎の熱が油に伝わるため、伝熱効率向上のためにパイプに工夫を施す事例が見られる。弊社として提案できる工夫の一例として、パイプ内にフィン部品を設置することで、どの程度の効果が期待できるか、熱流体解析を実施して確認する。
解析モデル・条件
解析条件
パイプ内 流入:乾燥空気、10m/s、900℃ 流出:大気開放
パイプ外 流入:油、0.01m/s、150℃ 流出:大気開放
フィン・配管材質:ステンレス(SUS304)
フィンと配管の間:接触熱抵抗有り
(空気厚さ60μm相当の熱抵抗)
解析結果
・油温度上昇平均値
短いモデル フィン無し:1.3℃ フィン1個有り:4.08℃
長いモデル フィン無し:0.92℃ フィン3個有り:1.69℃
→油の温度が上昇しており、フィンの設置によって
熱伝達の効率が向上することを確認できた。
・長いモデルの温度分布(右図)
フィン設置箇所が明確に高温になった。
フィンの枚数を流入側少な目等に変更すると
温度分布を均一にできる可能性がある。