薄板放熱フィンで配管・放熱管・金型・設備等の熱交換効率拡大

食品製造設備における熱管理の重要性

2025.6.03

食品製造ラインでは温度管理が製品品質の鍵

食品製造ラインでは、加熱・冷却・殺菌・充填といった複数の工程が連続的に行われ、それぞれの工程で温度管理が製品品質の鍵となります。とりわけ、原料の温度変化や装置の温度安定性は、味や安全性、保存性に直結するため、冷却・放熱機能の信頼性が問われます。実際、設備の中で冷却水や油を循環させる配管部分の温度管理が甘いと、想定外の熱がプロセスに悪影響を及ぼすリスクがあります。また、HACCP対応を前提とした安全で効率的な設備設計が強く求められる今、放熱性能の最適化は、食品設備全体の設計思想において無視できない要素になっています。

従来の放熱手段と現場の課題

これまで食品工場では、冷却ユニットの設置や配管保温材の工夫によって温度管理が行われてきました。しかし、高温流体が通る配管や、高温機器周辺のパイピングについては、充分な熱対策が施されていないことも少なくありません。「冷却効率が低下して原料温度が安定しない」「配管表面が高温になり、作業者にとって危険」「装置の一部が熱だまりになる」など、実運用上のトラブルがしばしば発生しています。さらに、既設設備の多くはスペースや衛生面の都合から大規模な冷却装置の追加導入が困難であり、後付けでの放熱改善が大きな課題となっています。

新しい視点「巻き付け型放熱フィン」という選択肢

こうした課題に対して注目されているのが、配管外周に巻き付けて使用する「フォールディングフィン」です。最上インクスが提供するこの製品は、工具を使わずに金属フィンをパイプに沿って簡単に取り付けられ、放熱面積を大幅に増加させることで自然対流による放熱効果を高めます。特徴的なのは、既存の配管に“後から”取り付けられる点。これにより、ラインを止めず、衛生面に配慮しながら冷却効率を改善できます。フィン自体もアルミやステンレスなど食品業界に適した素材で構成されており、洗浄性や耐食性にも優れています。

導入効果と実績例

フォールディングフィンは、冷却水やチラーの出口配管、蒸気加熱後の戻り配管など、高温になりやすいパイピング区間での使用に適しています。また、周辺温度が安定したことで、温調機器の稼働負荷が軽減し、冷却ユニットの電力使用量が削減されたという報告もあります。HACCP対応の観点からも「火傷リスクの低減」「温度異常の予防」として評価され、エネルギーコストの低減と衛生・安全性の両立を実現できるソリューションとして関心が高まっています。

今後の放熱対策は“後付け”と“省スペース”がカギ

今後、食品工場の設備改良においては、性能向上だけでなく「衛生・安全・省エネを両立する柔軟性のあるソリューション」が重視されます。フォールディングフィンは、既設配管に簡易施工できる点から、中小規模の現場にもスムーズに導入でき、ライン停止を伴わないことからも現場の負担を最小化します。熱の流れを見える化し、放熱が遅れている“盲点”へのピンポイント対策として、今後ますます導入が進むことが期待されます。食品製造の現場において、「安全・効率・省エネ」のバランスを実現する一手として、ぜひこの革新的な放熱技術をご検討ください。

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