薄板放熱フィンで配管・放熱管・金型・設備等の熱交換効率拡大

高出力化が進む大型照明機器と熱設計の課題

2025.6.19

高出力照明機器の発熱対策として放熱フィンが効果的に機能し、冷却性能を高めることで長寿命化と安全性向上を実現。

発熱量の増加が避けられない構造に

近年、大型照明機器はLEDや高出力HIDをはじめとする光源の進化に伴い、より高輝度・高密度化が進んでいます。スタジアム、工場、空港、屋外施設などで用いられるこれらの照明装置は、長時間の連続運転と高出力が求められ、その結果として発熱量の増加が避けられない構造となっています。特に、照明本体周辺の冷却系統や配線・制御ユニットに接続された冷却配管の熱滞留は、装置の安定稼働を妨げる一因であり、過熱による寿命低下や安全リスクに直結します。高性能を実現する一方で、それをいかに安全に制御するかという視点が、照明機器設計の重要な要素になりつつあります。

現場で起きている放熱トラブルと従来対策の限界

大型照明機器では、光源や電源装置の発熱を逃すために、ヒートシンクやファンによる冷却構造が標準装備されています。しかし、周辺の冷却水配管や油冷式配管が装置内部や筐体外周に取り付けられている場合、その配管表面の温度上昇が見過ごされているケースも少なくありません。「照明ユニット周辺の温度が上昇して電源が停止する」「メンテナンス時に火傷リスクがある」「熱の影響で構造部品が劣化する」といった声は、設計現場やメンテナンス現場から多く寄せられています。また、冷却性能を強化しようとして装置を大型化すると、設置スペースやコストの面で逆効果となることもあるのです。

配管外周から放熱性能を高める「巻き付け型」フォールディングフィン

このような放熱課題に対して注目されているのが、最上インクス製「配管巻き付けフォールディングフィン」です。この製品は、冷却配管や筐体の外周に巻き付けて使用する金属製の放熱フィンで、配管の放熱面積を数倍に拡張し、自然対流や空冷ファンによる放熱効率を大幅に高めます。最大の特徴は、「既設配管に対して後付けできる施工性の高さ」にあります。大掛かりな工事は不要で簡単に巻き付けられるため、照明機器の筐体内部や狭小空間でも導入可能。構造を大きく変更することなく、温度上昇の抑制、安全性の向上、機器寿命の延伸といった効果が期待できます。

実際の導入効果と想定される応用展開

実際にある照明装置メーカーでは、照明制御ユニットの冷却配管にフォールディングフィンを導入したことで、表面温度が低下し、周辺機器の誤作動率が大幅に減少したという事例があります。また、筐体内部に熱がこもりやすい大型照明装置において、フォールディングフィンを通じて強制冷却ファンの稼働頻度を抑えることができ、結果的に消費電力を削減したという報告もあります。加えて、照明設備のメンテナンス性向上や、温度異常による部品劣化リスクの軽減にも貢献し、総合的なTCO(トータルコストオブオーナーシップ)の改善に寄与します。

放熱も“製品性能”の一部   進化する照明設計へ

照明機器は“光を届ける”ことが主目的ですが、熱をいかに制御するかもまた製品の信頼性・寿命・安全性を左右する重要な要素です。最上インクスのフォールディングフィンは、光源や制御系を支える冷却配管の放熱性をシンプルに強化できる、新しい放熱補助ツールです。設計初期段階からの組み込みはもちろん、既存製品への後付けアップグレードにも対応可能で、差別化のための機能性パーツとしての活用も見込まれます。今後の大型照明設計には、光と熱のトータル設計という視点が欠かせません。配管の“熱”に注目することで、次世代照明の信頼性はさらに高まるでしょう。

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